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「おかえり」と言える、その日まで [山歩き・ウォーキング]

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 先日図書館で借りてた山歩き関連本のご紹介です。
 著者は東京都内の総合病院に勤務する看護師さんで、国際山岳看護師の資格を取得し、山岳遭難で行方不明になった人を捜索する組織を立ち上げた方です。

 怪我や遭難は高山で起こるものだと思っていた著者は、都内の山で怪我をして救急医療センターに搬送されてくる登山者を見て不思議だったとのこと。
 たまたま救急医療講習で受け持った受講生の中に山岳救助に携わる人物(山の師匠)が居て、その師匠について初めて遭難現場の山へ入ったとき、著者の視点が山の初心者であったがゆえに行方不明者発見につながった事が、捜索の仕事に携わるきっかけになったそうです。

 本書では捜索の実例を幾つか紹介しており、捜索活動の間、遭難者の家族がどんな思いでどんな行動をとったのか?、遭難に至ったきっかけは何だったのか?遭難者の性格、直近の会話、家族との関わり方、装備などをプロファイリングし、遭難当日の行動や考えを推理しながら捜索を進め、やがて発見に至るまでの様子が書かれていて、山歩きを趣味にする人に心がけて欲しいことを訴える内容になっています。

 teppanが印象に残ったのは、著者が初めて行方不明者を発見した際のことが書かれた、「登山道からほんのわずか外れた場所……そんなところで3年もの間、たったひとりで見つけてもらうのを待っていたのかと想像したら涙が止まらなかった」とあるところです。行方不明者とその家族に寄り添った捜索活動を第一に考えようという、著者の思いの根幹がそこにあるのだと感じました。
山岳遭難捜索チームLiSS 
登山リスクと服装選び(著者出演動画※終りの方はブランドの宣伝です)

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