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【鈴鹿】鎌ヶ岳 長石谷→長石尾根周回 2024/4/17 [山歩き・ウォーキング]

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 鎌ヶ岳山頂直下の「岳峠」から伊勢湾方面を眺める



【駐車地】
割谷駐車場(御在所岳 中道駐車場)
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/MJTvTCyECnxAHUfa9
Mapcode: 566 352 293*20


 今月初旬にkameさんkoumamaさん親子と訪れた鎌ヶ岳、その時は雲が掛かって景色が見えなかったので、この日は別ルートから攻めてみました。

 鎌ヶ岳を初めて登頂したのは今から15年前で、以来色々なルートから登ったことがあります。長石谷ルートはつまみ食いしたことはありましたが、実は最初から最後まで通しで歩いたのは今回が初めてでした。この時期珍しい野草が咲くそうなので観賞を兼ねて行ってきました。

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 午前5時前「東名阪自動車道・御在所SA」に到着。深夜から激しい雷雨に見舞われましたが、この時間雨は治まりました。


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 フードコートで朝定食 鯖の塩焼きは一度火を通してから焼き目を付けたものかな?ここは豚汁定食の方が無難なようです。


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 国道477号線沿いにある中道登山口近くの割谷駐車場に到着、先客は2台でした。


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 温泉街方面へ続く道路を下って三滝川へ向かいます。この駐車場は鎌ヶ岳と御在所岳の、複数あるコースの出発地点になっています。


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 舗装路を300mほど下った写真の場所から三滝川へ


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 渡渉地点です、もう少し下流を渡れば良かったのですが後の祭りでした(理由はあとがきで)


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 川を渡って少し行くと、いきなり大きな段差が立ちはだかります。今回のルートの大変さを暗示しているかのようでした。


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 長石谷ルートが途中で分かれているのは予習していましたが、気づかず急な尾根ルートを登ってしまい引き返す羽目に。戻って注意深く観察すると、分岐地点には立木の両脇に白いテープが巻いてありました。それにしても分かりにくい。


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 斜面をトラバースする踏み跡を進み、堰堤を右側から越えて長石谷に着地。


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 右岸の岩場を登っているところ


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 キノコの一種「ツチグリ」ちょこんと乗っていました
 調べてみると、外側のタコ足のような外殻は乾燥すると中央を包み込む様に閉じ、湿気が多くなると写真のような開いた状態になるそうです。風船状の部分は柔らかくパフパフしていて、雨粒が当たると中央の穴から胞子が飛散するようになっている。なかなかしたたかな戦略を持った植物ですね。


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 左岸に小さな滝。地形図で調べると、この小谷は長石尾根の標高810m付近にある尾根の頭が源頭のようです。


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 履いて行ったのはこのブログで以前紹介した防水ブーツです。実戦投入したのはこれが初めてでしたが、ゴム底のグリップはまずますでした。レポート記事はこちら→https://teppan2.blog.ss-blog.jp/2024-01-14


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 このルートは標識、テープ、ペンキマークなどの指標は最小限


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 本流にもこうした小滝がいくつもありますが、谷歩きは変化があって楽しいです。


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 長石谷流域で落差20mと最も大きいのが、支流に掛かるこの「犬星大滝」


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 滝の上部 鎌ヶ岳東と三ッ口谷ルート分岐の鞍部が源頭で流域面積が小さいので水量は少ないです。


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 「きな粉バナナパン」ネットで見つけて行動食に良さそうだったので、昨晩作って持っていきました。レシピにはありませんが小麦粉も加えてあります。バナナの風味がしてなかなか美味しかったです。興味のある方は下の動画をご覧ください。



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 岩上の草原 苔の大地にシダ、チャルメルソウ、ネコノメソウ、ミツバコンロンソウが生えていました。


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 イワウチワは谷沿いの斜面の至るところで群生しているのを見かけました。4月半ばを過ぎて、そろそろイワカガミにバトンタッチの時期です。


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 標高850メートルあたりまでは緩やかな谷が続きました


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 ふと足元を見ると実生で芽吹いたばかりのブナがありました。谷間は他に大きな木がないので、無事大きくなってくれるといいな。


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 標高900付近、だんだん斜度がキツくなってきました。


 後続グループが迫ってきたのでやり過ごすため休憩。ついでに長靴を履き替えようとしたらヤマビルが付いているのを発見しました。まだ4月半ばなのに驚きました。
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 右の細い方が口で左がお尻です。両端を持って引っ張ると倍以上に伸び、手に乗せると口もお尻もピッタリ吸い付いて来ます。ネットで見つけた研究報告によると、ヤマビルは2メートル以内の温度(被吸血動物の体温)と二酸化炭素に反応して対象を捕捉するそうです。一度タップリ吸血すると一年間飲まず食わずでも生きて行けるとか、ほんとうに困った生き物です。 


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 詰めが近くなってきました、岩ゴロゴロの谷間を喘ぎながら登る。


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 ようやく岳峠に到着。撮影タイム、途中休憩、寄り道が長かったせいもありますが、長石谷に入ってここまで、たったの2.6キロを3時間45分要しました。普通に歩けば2時間ちょっとくらいです。


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 岳峠から見上げる鎌ヶ岳山頂。ここで休憩を兼ねて靴を履き替えようとしたら、もう一匹ヤマビルを発見。油断も隙もありませんね。運悪くteppanに見つかった2匹ですが、他のハイカーさんに被害が出ない様、あの世へ旅立ってもらいました。


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 山頂へ向かう途中で振り返って見た鎌尾根


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 山頂部から眺めた雲母峰、黄砂がひどく霞んでます。


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 前回歩いた水沢岳と手前のザレ地「きのこ岩」


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 こちらが鎌ヶ岳の山頂です


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 山頂部から鎌尾根の斜面を見たところ。白い花を付けた木が広範囲に点々としていますが、おそらく全部タムシバです。鈴鹿の山にはこんなにたくさんあるんだと再認識しました。


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 鎌ヶ岳から御在所岳


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 山頂から東へ下ると長石尾根ルートで、終点近くで往きに歩いた長石谷ルートに合流します。ザレて溝になり、段差の大きくなった地点を何ヶ所か通過します。


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 行く先を眺めるとグループが登ってくるのが見えました、眺めの良い地点で小休止しているようです。


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 途中で振り返って見た鎌ヶ岳山頂


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 グループが休憩していた地点からは岩の向こうに入道ヶ岳が見えました


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 ハルリンドウとバイカオウレンのコラボ


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 西側に見えたのは鎌ヶ岳と武平峠をつなぐ尾根。左奥には雨乞岳が見えています。


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 こちらも固定ロープが垂れていた地点、クライムダウンで通過しました。


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 御在所岳を前方に見ながらの下り、黄砂がひどくて大気がクリーム色に霞んでいました。


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 ザレたヤセ尾根を行く


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 三ッ口谷への分岐地点


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 長石尾根沿いでも花をたくさん付けたタムシバを多く見かけました。


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 標高900m付近から下は咲いたアカヤシオが多くなってきます


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 角の取れた花崗岩 周囲に白い砂が落ちていて今まさに風化の真っ最中だ


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 標高800m付近ではアカヤシオの花が最盛期 前方は御在所岳


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 2つ目の三ッ口谷分岐地点


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 遠ざかっていく鎌ヶ岳


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 参考書によると、昔この山から観光客に風景を見せていたガイドさんにちなんだ山名だそうです。


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 崩壊が進む長石尾根は最後まで気が抜けません


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 お腹が邪魔じゃない?


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 標高700m付近 アカヤシオの花道


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 根っこだらけの尾根道を慎重に下る


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 朝通過した分岐まで戻ってきました


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 飛び石伝いに三滝川を渡渉すれば、あとは車道を戻るだけ。


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 道路脇のフェンスに絡まっていたサルトリイバラが一斉に花が咲かせていて壮観でした


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 駐車場まで戻ってきたら満車、平日でも人気のエリアです。

 この下(コース状況)に続きハイキングで見かけた植物の写真を載せてあります、興味のある方はぜひご覧下さい

(あとがき)
 鎌ヶ岳を初めて登頂したのは今から15年前で、以来色々なルートから登ったことがあります。長石谷ルートはつまみ食いしたことはありましたが、実は最初から最後まで通しで歩いたのは今回が初めてでした。この時期珍しい野草が咲くそうなので観賞を兼ねて行ってきました。

 長石谷/長石尾根コース周回は往きも帰りも三滝川の渡渉があります。昨夜の雷雨で水かさが増している事が予想されたのでスタートから長靴で挑みました。  
 ところが…それが油断につながったと言いますか、躊躇せず水の中に突っ込んだのが裏目に出て、水中の岩で滑ってドボン、片足が水没してズブ濡れになってしまいました。
 一旦水が入ってしまうと長靴は最悪、ゴアテックスの靴と違って通気性がないので、岳峠で履き替えるまで我慢の子でした。帰りに再び同じ渡渉地点でよく観察してみると、飛び石伝いに簡単に渡れる場所があったと言う良くある話。

 そして今回の山行では何と!ヤマビル様が2匹お出ましになってびっくりしました。
 以前何度か被害に遭っているteppan_は、ダニ対策を兼ねて夏でも長袖長ズボン&タイツにスパッツという、首元まで登って来なければ大丈夫な服装で歩いているので被害はありませんでしたが、温暖化が叫ばれるこの頃は出没するのが早くなってきたようですので、みなさん用心して山歩きを楽しんで下さい。
 

(コース状況)
・長石谷
 登山届けBOXから車が通れる幅の地道を50mほど下ると三滝川の渡渉がある。道の正面を渡渉するより、7~8メートルくらい左岸を下った所が飛び石伝いに渡る適所。
 長石尾根尾根を登る途中から左へトラバースして堰堤横を谷間に下りる。渡渉を繰り返しながら進むルートなのでスリップ転倒注意。赤ペンキ・テープ目印を参考に歩く。岳峠手前600メートルあたりから水が枯れて岩ゴロゴロになる。
 ※ヤマビル注意 まだ4月半ばなのにヤマビルが靴に付いてきました。どこで付いたのか地点はハッキリ分かりませんが、犬星大滝から上流域だと思います。これから歩く予定の方は十分注意して下さい。
・長石尾根
 鎌ヶ岳山頂直下から東へ溝道を急下降。三ツ口谷分岐までは浸食崩壊が激しく段差も大きく固定ロープ場が何ヶ所かある。後半は雑木林のヤセ尾根で、ザレていて木の根っこが露出した場所が多いので転倒転落に注意。弥一ヶ岳を過ぎると三滝川まで急降下。
 
(ハイキングで見かけた植物たち)
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 ショウジョウバカマ

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 ショウジョウバカマ(白花)

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 バイカオウレン

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 ヤマルリソウ

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 イワウチワ

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 イワカガミ

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 エンレイソウ

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 エンレイソウ(花)

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 ミツバコンロンソウ

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 ミツバコンロンソウ

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 ツルシキミ

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 チャルメルソウ(花)

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 ヤブツバキ

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 ツクバネソウ

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 R桜
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 R桜
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 R桜(葉裏)

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 タチツボスミレ

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 コバノミツバツツジ

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 アカヤシオ

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 ゴヨウマツ

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 ハルリンドウ

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 タムシバ

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 シロモジ

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 ボタンネコノメ

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 サルトリイバラ


タグ:鈴鹿の山
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