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【西三河】猿投山 四社詣りで新年初山詣で 2023/1/12 [山歩き・ウォーキング]

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 猿投山 大岩展望台でご来光を待つ



(駐車地)
 猿投神社北・登山者用第1駐車場
 マップコード 30 621 769*83
 Googleマップ https://goo.gl/maps/ZoDU2d2UFVgiYgKX7
 新年あけましておめでとうございます

 年末年始をダラダラ過ごしているうちに冬休みが終わってしまい、今ごろになってようやく歩き初めレポートをアップすることができました。
 初登りに出かけたのは地元の里山・猿投山。ハイキングのついでに初詣も済ませてしまおうという安直さ、そのうち御祭神に愛想を尽かされそうで心配なんですが、山歩きで禊ぎを済ませた後のおみくじを毎年楽しみにしているteppan夫婦です。

 猿投神社についてネットで調べていたら、次から次へと関連する事柄が出て来て結構な量になりました。そこで自身の備忘録を兼ねて今回の記事にまとめてみました。本文の前で長くなりますが興味がある方はぜひご覧下さい。(読み飛ばしてもらって結構です。)
※猿投神社について※

 延喜式神名帳に載っていることから、創建は少なくとも1,000年以上前に溯る。社伝によると仲哀天皇元年(西暦192年)に天皇の勅願により創建されたとある。天武天皇の時代に神宮寺(猿投山白鳳寺)が建てられ、記録によると最盛期には17坊を数えた。三河国:三宮(一宮:砥鹿神社 二宮:知立神社 ※ちなみに尾張国は一宮:真清田神社 二宮:大縣神社 三宮:熱田神宮)

 主祭神は景行天皇の皇子、大碓命(おおうすのみこと※日本武尊の双子の兄)で、景行天皇、 垂仁天皇が配祀されている。たくさんの左鎌絵馬が奉納されているのは、大碓命が左利きだったという伝承によるもの。本社、東の宮、西の宮を総称して「猿投三社大明神」と呼ばれ古より崇敬されてきた。

 鎌倉幕府で評定衆を務め、室町幕府でも要職についた中条氏の庇護を受けるが、その後台頭してきた徳川家康の祖父・松平清康により焼き討ちを受け焼失する。

 桶狭間合戦後に織田信長によって中条氏が滅ぼされた後は信長の庇護を受け、江戸時代になると幕府より776石の朱印地を安堵され幕末まで庇護を受ける。(※1石は当時1人が1年間に食べる米の量約150kgで、当時の作付け面積にして約300坪)節句祭には三河・尾張・美濃の186ヶ村から「猿投合宿」と称し献馬がなされた。

 明治維新の廃仏毀釈により神宮寺は取り壊され、山中観音堂のみが現存する。
 総門近くにある黄色の大鳥居は二の鳥居で、一の鳥居はさらに2.3キロ南の県道沿いにある。また、猿投神社の約10キロ南方に豊田市宮口町の地名が見られるが、猿投神社の入口というのがその名の由来で、この神社の影響力が強大であったことを物語る。

【西の宮】
 猿投山の南西側中腹に鎮座 主祭神:垂仁天皇
 創建は東の宮と同じ記録を残すことから、ほぼ同じ時期の平安時代後期と推定される。南朝方の児島高徳が寄進したと伝わる「木の葉丸」という長巻(太刀)があったと伝えられる。境内には観音菩薩を安置するお堂が建っていた。

【東の宮】
 猿投山の東側最高点直下に鎮座 主祭神:景行天皇
 祭礼記によると、室町時代 貞和5年(1349年)初代将軍足利尊氏が槍と鏡を寄進したとの記録が見られる。創建は平安時代後期と推定される。西の宮と同じくお堂が建てられ、本尊には薬師如来を安置していた。

【広沢天神社】
 猿投神社の境外末社で、武田道登山口近くに鎮座する。学問、医薬を司る神として信仰のある少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀る。延喜式神名帳に加茂郡七社のひとつとして記されている。
 天満宮(天神さん)は菅原道真を祀ることで知られるが、道真が太宰府左遷の折に脚気で歩けなくなり、少彦名神を祀る路傍の祠に願かけしたら回復したという由緒を持つ服部天神宮が大阪府豊中市にある。https://hattoritenjingu.or.jp/

【大碓命墓所】
 西の宮北側にある円墳。社伝によると、猿投山で毒蛇に噛まれて亡くなった大碓命が山中に葬られたとあり、現在の場所が明治8年(1875年)に宮内庁により治定された。
 ※古事記の記述には、弟の小碓命(日本武尊)に手足をもぎ取られ薦に包んで投げ捨てられたとある。


【山中観音堂】
 猿投神社の鬼門となる北東に厄除けとして建てられたお堂。(現:大悲殿東昌寺付近)室町時代末期の建築で豊田市内に現存する建物では最古のもの。本尊は千手観音菩薩像で平安時代中期のものとされる。


【血洗いの滝】
 社伝によると、大碓命が猿投山で毒蛇に噛まれた際に傷口から流れる血を滝の水で洗い流したことから名付けられたとされる。滝の所在する場所は「血洗」の字名を残している。
 ※teppan_が以前から聞くところでは、山賊の山中団九郎が刀に付いた血を洗い流したことから名付けられたとのことだったが、どちらが正統かは不明。


【棒の手】
 愛知県下において広く伝承されている戦国時代起源の農民武芸で、江戸時代には十数ヶ村が一つにまとまり猿投神社に奉納された。
 「猿投棒の手」は猿投、四郷、山中、中切、藤沢、押沢、松嶺、伊保の7地区で行われており、毎年10月の第2土曜・日曜に行われる猿投神社の例大祭で献馬の儀式と共に奉納される。


【猿投神社所蔵 国指定重要文化財】
 樫鳥糸威鎧 大袖付(かしどりいと おどしよろい おおそでつき)
12世紀のものと推定され、原形をとどめる大鎧のなかでは日本最古のもの(東京国立博物館保管
http://www.toyota-rekihaku.com/bunka/02_kougei/win/01.html
他にも太刀や書物など複数の重文がある。


※出典・参考サイト
・猿投山 籠川ガイドブック 2016年 猿投地域会議 豊田市役所地域振興部猿投支所
 https://www.city.toyota.aichi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/013/234/02.pdf
・やおよろずラボ 
 https://yaoyorozulabo.com/sanagejinja-sanage-toyota/
・文化財ナビ愛知
 https://www.pref.aichi.jp/kyoiku/bunka/bunkazainavi/minzoku/mukeiminzoku/kensitei/0812.html


 ここからハイキングレポートです
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 午前6時前、ご来光を見るため暗い内からのスタート


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 御門杉



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 大岩展望台に着きました。



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 朝焼けに染まり始めた市街地



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 待つこと20分で、



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 ご来光です。調べてみた所、陽が昇った場所は出来山から南西に3キロ程のところにある三等三角点ピーク「阿蔵:あぞう 946.04m」付近でした。


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 日光に当たるとスタート時点の寒さがウソの様に暖かくなりました。


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 まずは西の宮へ向かうため東海自然歩道の自然観察路(左)へ


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 車道の横断地点を振り返ったところ。年末に通行止めになっていたのは、この法面補強工事のためだったようです。


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 西の宮参道入口


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 西の宮まで急な階段が続く。


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 一社目は西の宮に参拝、主祭神は垂仁天皇とのことです。


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 宮内庁の注意書き。


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 猿投神社の主祭神、大碓の命(おおうすのみこと)の墓所。



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 まるで潜水艦のような御船石は神様が乗ってきた船だそうです。



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 自然観察路を歩いて次の東の宮へ向かう。



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 3本の大杉がそびえる「井戸杉」。



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 東海自然歩道(本線)との合流地点、東の宮はすぐそこです。



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 二社目 東の宮に参拝 主祭神は景行天皇。



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 脇社の祭神は不明ですが、賽銭箱に三つ巴紋があるので八幡社でしょうか?



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 猿投山名物カエル石、最近は落書きされなくなったみたいですね。



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 恵那山・御嶽・南アルプス展望ピーク



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 猿投山の日看板 昨年化粧直しをしなかったので黒ずんでますね。



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 アンテナタワーが林立する三国山の向こうに木曽御嶽山



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 中央アルプス



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 恵那山と大川入山



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 そして南アルプスの山々



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 猿投山頂に到着しました。



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 一等三角点「猿投山:628.98m」



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 寒暖計の指示は4℃で、この時期のこの時間帯としてはとても暖かです。



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 白山の山頂は残念ながら雲の中。



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 山頂からも御嶽山が見えます。



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 どなたが作ったのか?お猿のぬいぐるみ、汚れてなくて綺麗なのは定期的に洗濯しているのか?それとも作り直しているのかな?



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 山頂から主稜線を西へ、陽だまりの休憩所を通過。さすがに午前9時前なので誰も居ません。



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 北歩道分岐地点の休憩所から名古屋市街地。名古屋駅のタワー群、ドラゴンズの本拠地バンテリンドーム、手前に瀬戸デジタルタワーも見えます。



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 数字を見たまま鵜呑みにすると30秒で1キロ=平均時速120km/hというとんでもないコースタイムですが、0時間50分という意味なんですね(^^



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 赤猿峠を通り過ぎてさらに西へ主稜線を進み、514m独標ピーク下の鉄塔です。



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 能郷白山が良く見えました。



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 514mピークのこの杭から南側へ踏み跡を辿って下ります。



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 急な斜面を下ると広見林道が見えてきました。枝で簡易ベンチが作ってあります。途中適当な場所がなかったので、ここで早めのランチにしました。


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 お食事処「てっぱん」開店 この日のメニューは鶏白湯鍋です(^^



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 まず最初に鶏肉もも肉の皮面に塩を振り、



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 パリパリになるまでキツネ色に焼きます。焼いてから鍋に入れると美味しさが格段にアップしますよ。



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 他の野菜も軽く炒めておき、鶏肉が冷めたら一口大にザクザク切り分けます。



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 味付けは安心の鍋キューブ[レジスタードトレードマーク] ふと ”白菜、しいたけ、に~んじん♪” っていう昔の宣伝が頭に浮かんできました(^^



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 白湯鶏うどん鍋の完成!美味しかったです。



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 食後は紅茶とクランキービスケットのおやつ。ほんと日本のお菓子って美味しいですよね、つい食べ過ぎてしまいそうで恐ろしいです。



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 準備開始から撤収までTOTAL2時間、ここなら誰も来ないだろうと思っていたら、マウンテンバイクのグループ3名と、ハイカー1名に目撃されてしまいました。”楽しそうだね~”とひと言、あははっ!と照れ笑いのteppanでした。



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 下山ルートは広沢川西尾根で。途中の大岩が集まった展望地から。



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 屋根が光る豊田スタジアムの後方に遠望峰山 左手前に岡崎市の村積山が見えました。



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 バイクが抉った尾根



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 A149杭のある分岐地点、西へ向かうと猿投温泉近くの鈴ヶ滝湖方面、ここは東(左)へ向かいます。



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 ”バイクはダメ”のペンキマークがこれでもか!とたくさん描いてありましたが、尾根上には轍がしっかり付いていた…



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 壁の様な岩、とにかく奇岩巨岩の多い山です。



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 東隣に連なる城ヶ峰尾根、標高の低いこちら側から見上げると衝立のようです。



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 こりゃまた変わった道標だこと、こんなのは初めて見ました。



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 バイクがショートカットして道になってしまった尾根。



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 尾根上にはこんな岩があり、「顔のないスフィンクス」と勝手に呼んでいます。



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 加納山 三等三角点「猿投2 309.37m」



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 石の祠



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 陽だまりの尾根を行く。



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 落葉が積もった急斜面は滑りまくって怖い。



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 道標



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 三社目 広沢天神に参拝。



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 幟が立ち並ぶ参道。



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 田園風景に癒やされながら猿投神社へと向かう。



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「猿投里山」入口 休耕田に水性植物を植えてビオトープ園にしてありましたが、残念なことに現在は小屋も朽ち果ててしまい、まったく管理されていないようです。



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 東海環状自動車道の高架をくぐる。



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 猿投神社総門、最終目的地にたどり着きました。



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 お正月が過ぎて静けさを取り戻した参道。



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 杉のご神木、幹周り6メートル近い巨樹です。



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 そして四社目の猿投神社(本社)に参拝。



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 中門横に奉納された左鎌の絵馬、ここはトヨタ自動車関連企業の安全祈願がほとんどで、一般の絵馬は別の場所に納められています。



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 社務所で御朱印を授かりました。さておみくじの運勢は?



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 こちらがお正月仕様の御朱印です



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 午後3時前に戻ってきましたが、まだたくさんの車が駐まっていました。



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 猿投神社から2.3キロ南にある一の鳥居です。現地の説明書きによると、古くはさらに南の梅坪村に一の鳥居があったとのことで、こちらが二の鳥居だとも言われている。江戸時代に西の宮にあった観音堂を建て直した際に出た古材を売った資金で建てられたとのことです(現在のものは1994年に建立)



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 籠川(猿投川)から源流の猿投山を望む



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 帰る途中でこちらの酒蔵に寄って、



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 新酒を買ってきました

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