【鈴鹿】 藤原岳 木和田尾から聖宝寺道周回 2024/1/17 [山歩き・ウォーキング]
藤原岳の最高点、天狗岩から鈴鹿中部の山々
【駐車地】簡易パーキング ふじわら
Googleマップ:https://goo.gl/maps/RdhmsVB5iKeZ8Hzh7
Mapcode: 290 371 044*53
鈴鹿セブンマウンテンのひとつ藤原岳はオールシーズンハイカーが絶えない人気の山、特に早春の福寿草が咲く季節は大賑わいです。整備が行き届かない孫太尾根などは過負荷が懸念されるため、歩きに行きたいけど遠慮しています。
これまでに藤原岳を歩いたのは13年前に大貝戸ピストン、8年前に茨川から西尾根、6年前に孫太尾根~大貝戸の計3回。積雪期なら負荷も少ないだろうと、久しぶりに藤原岳を歩きに行ってきました。
「簡易パーキング ふじわら」からスタート、今朝は午前2時起床でした。
夜明け前の星空、高気圧に覆われる予報で良い天気になりそうです。
三重県いなべ市藤原町山口にある木和田尾・鉄塔管理道入口です。まずはここから頭蛇ヶ平をめざします。
真っ暗な上に積雪で踏み跡が見えなかったので、No205鉄塔からいきなり正規ルートを外してしまう。次の鉄塔をすっ飛ばし、適当に歩いて復帰しました。
小向井山(子向井山)
小向井山を過ぎると山口配水池からの谷道が合流する鞍部に着く。
途中で日の出を迎えました、雪が赤く染まってきれいです。
この時期としてはかなり積雪が少ないのでしょう、尾根芯の雪は吹き飛ばされていました。
R201鉄塔
鉄塔下からの眺め、この時間霊仙山と伊吹山には雲が掛かっていました。
白瀬峠方面との分岐地点、ここでチェーンアイゼンを装着。
L203鉄塔通過
掛かっていた雲はいつの間にかなくなっていて、白い伊吹山が見えました。
標高1100m地点でカンジキを装着。ここで尾根を乗り換えますが、この先は風下で吹き溜まりになっていました。
尾根芯に乗りたいのですが雪が深くてなかなか近づけません。
一歩進むごとに踏み固めなければならないので疲労困憊、カンジキがなかったら股下まで沈んでしまうでしょう。
主稜線直下の平坦部に到着。夏道は右の鉄塔(L201)へ向かっていますが、ここも吹き溜まりで雪が深そうだったので左の鉄塔(R198)へ直登しました。
ようやくR198鉄塔のある頭蛇ヶ平(藤原岳北西峰)ピークにたどり着きました。風の通り道で飛ばされてしまうらしく、雪がほとんど積もっていません。
ピークからは360度の大展望、北側はアルプスの峰々と乗鞍岳、御嶽山などが良く見えました。頭蛇ヶ平(ずだがひら)という名前の由来はよく分かりませんが、二等三角点「坂本村:1143.00m」が設置されています。広大な藤原岳の山頂部で2番目に高い地点です。
左から伊吹山、能郷白山、そして加賀白山
能郷白山をズーム
北西に霊仙山 雲ひとつない快晴で素晴らしい眺めを堪能できました。
次の目的地は約1.5キロ先にある天狗岩。緩やかな主稜線をアップダウンしながら、雪山歩きを存分に楽しみました。
タヌキの足跡
天狗岩までの夏道は大きく迂回しているので写真の場所からショートカット。道のない場所を遠慮なく歩けるのも雪山歩きの楽しさのひとつです。
雪紋(シュカブラ)雪と風が創り出す造形にはいつも感動してしまいます。
木の幹と同じ幅で雪の塀ができていました、風が強いのでしょうね。
藤原岳の最高点・天狗岩に到着、白く輝くのは伊勢湾です。お一人様の足跡があって一番乗りではなかったようです。
2つのピークを持つ雨乞岳
霧氷が美しいことで知られる綿向山
南東に見えるピラミダルなピークが展望丘
天狗岩を後にして1.4km先にある展望丘をめざします。ここからはありがたくトレースを使わせてもらいました。
前方の丘を越えれば表登山道とのジャンクションになっている藤原山荘(避難小屋)があります。
藤原山荘と展望丘(右)が見えてきました。
藤原山荘横を通過して展望丘へ、天狗岩からここまで36分でした。
山頂へ最後の登り。振り返ると数名後を追ってきていました。途中颯爽とスキーで下ってきた方と挨拶、このあと私達が歩いてきた木和田尾へ向かうとのことでした。
展望丘(展望台)標高1140m 便宜上、3番目に高いこのピークが藤原岳の山頂とされています。
雪だるまがチョコンと乗っていました
名前に違わず真っ白な白山、眼下の小屋が藤原山荘です。
御池岳と天狗岩
琵琶湖の向こうに比良山地
賑わう山頂から300mほど下って、誰もいない尾根の頭で絶景を楽しみながらお昼にしました。休憩中に男性がお一人前方から孫太尾根を登ってこられました。
いつものワンパターンカップ麺ですがビザ用チーズをトッピング。ここで私達のトレースを追って来た男子にお礼を言われました、礼儀正しい青年でしたね。
青空に映えるかと思って持って来ました(^^
我がホーム里山「猿投山」が中央に、右に名古屋駅のビルが見えます。
下山中に見つけた足跡、股下まで踏み抜いてますね。
藤原山荘前でカンジキを外してから下山開始。
九合目から八合目間には冬道がありますが、積雪が少ないせいか?皆さん夏道を歩いているようです。山荘からここまでは積雪が少ないと泥んこ道になるんですが、この日は大丈夫でした。
一日中楽しませてくれた三山も見納めです。
八合目の分岐地点に着きました。
ここからは初めての聖宝寺道を下ります。
六合目までは石がゴロゴロした谷沿いの山腹道で歩き難い。
六合目の平坦地
六合目を過ぎると、しばらく谷沿いの急斜面に付けられた山腹のジグザグ道。
一個所枯れた谷間を下る地点がありました、ゴツゴツした岩盤で段差が大きく歩き難くかったです。
谷底から右岸に移って再び山腹を下る。だんだんと谷から離れていき、万が一滑落したら一巻の終わりの高さと斜度になっていきます。
ジグザグを繰り返しながら下って行くと大きな堰堤が見えてきました。
堰堤の上流にある「聖宝の五連滝」趣のある配列ですが、水量が少なくてちょっと残念。
大堰堤を左岸にある階段を登って乗り越えます。
すぐに反対側にある急階段を下る。
堰堤横から林道に入ると間もなく登山口です。
聖宝寺とお寺のすぐ下にある釣り堀の専用駐車場、登山者は駐車ご遠慮下さいとのことですが、お寺から長い階段を下った先に神社があるので、そこの有料駐車場を使います。
聖宝寺の水洗トイレ
せっかくなのでお寺を参拝
鳴谷山 聖寶寺(めいこくさん しょうぼうじ)臨済宗妙心寺派の禅寺。檀家のないお寺さんで、経費は祭事や寄付によって賄われているようです。
お寺のすぐ下にある「聖宝寺園地」に鳴谷の滝があります。かつては滝行が行われていたようで、厳かな雰囲気が漂っていました。
このお寺は紅葉が美しいことで有名だそうで、毎年もみじ祭が行われている様です。
坂本集落内の水路、坂本谷から流れてきています。
大八車の車輪塀。こんな変わった塀は初めて見ました。
駐車場に戻るのに「屋根のない学校」を通らせてもらいました。樹木の見本林やビオトープなどがあるようです。
研修棟横から階段を登れば、
クルマが置いてある藤原パーキングは間もなくです。
(あとがき)
登りは山口から木和田尾の鉄塔管理道へ、夜明け前で真っ暗な上に雪で踏み跡が分からず、最初の鉄塔からいきなりコースを外し尾根直登で小向井山へ。
白瀬峠分岐からチェーンアイゼンを装着、さらに500mほど登ったあたりでカンジキを装着しますが、深さ1メートル近くありそうな吹き溜まりに捕まってなかなか尾根芯に上がれません。一歩進むのに足場を5回くらい踏み固めるの繰り返しで疲労困憊、結局300メートル登って尾根に乗るまでに40分もかかってしまいました。
L202鉄塔の先は平で広々とした場所、夏道はひとつ上のL201鉄塔を経由してから頭蛇ヶ平へ向かう様ですが、吹き溜まりが深そうだったので少しでも消耗を抑えるべく頭蛇ヶ平へ直登しました。
ラッセル中に”撤退”の2文字が頭をよぎりましたが主稜線からの眺めは素晴らしく、あきらめずに頑張ってみて良かったです。 頭蛇ヶ平から天狗岩間も新しいトレースは無く、思う存分スノーハイキングが楽しめました。天狗岩からは一転トレースを辿って難なく藤原山荘経由展望丘へ。賑わう山頂から下った所で輝く伊勢湾を眺めながらゆっくりランチ休憩してから下山しました。
中途半端な積雪だと泥んこ祭りの大貝戸道も、この日は少ないながらも適度な積雪量で汚れることなく8合目に到着。
その先の聖宝寺ルートは初めて歩きました。急な谷間に付けられた山腹道は岩ゴロゴロで歩き難く、最後に堰堤が見えるまで油断できないシビアなルートでした。
せっかくなので麓の聖宝寺を参拝し、鳴谷の滝に立ち寄ってから駐車場に戻りました。到着は予定の1時間遅れになりましたが、計画どおり歩くことができて満足な一日でした。
その後東員町のポム・ド・テールさんで夕食
日替わり晩ごはんの「チーズハンバーグ」にカニクリームコロッケをプラス
1984年開業の店内は落ち着いた雰囲気
自家焙煎の鎌倉珈琲
お店の名前にちなんでジャガイモの砂糖入れでした
(コース状況)
・木和田尾
積雪は少なめだが、標高1000mから上の吹き溜まりはツボ足では厳しい。
・木和田尾
積雪は少なめだが、標高1000mから上の吹き溜まりはツボ足では厳しい。
・頭蛇ヶ平~天狗岩
積雪は50~60センチくらい?で所々テープ目印あり。途中から正規コースを外れて天狗岩へ直登、この日はトレースなし。
積雪は50~60センチくらい?で所々テープ目印あり。途中から正規コースを外れて天狗岩へ直登、この日はトレースなし。
・天狗岩~展望丘
積雪少なめだがトレースから外れるとツボ足は辛い。
積雪少なめだがトレースから外れるとツボ足は辛い。
・藤原山荘~8合目
積雪があり泥んこではなかった。9合目~8合目の間は夏道にトレースあり。
積雪があり泥んこではなかった。9合目~8合目の間は夏道にトレースあり。
・8合目~聖宝寺
谷沿いの山腹道。6合目までは岩がゴロゴロしていて歩き難い。5合目から下も急斜面に付けられた細道、滑落したらタダではすまないので油断しないように。堰堤前に下りたら左岸の階段で乗り越える。その先登山口は近い。
谷沿いの山腹道。6合目までは岩がゴロゴロしていて歩き難い。5合目から下も急斜面に付けられた細道、滑落したらタダではすまないので油断しないように。堰堤前に下りたら左岸の階段で乗り越える。その先登山口は近い。
タグ:鈴鹿の山
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