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【南信州】梨子野山・高鳥屋山 2024/2/8 [山歩き・ウォーキング]

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 高鳥屋山・山頂小屋にて
 
(駐車地)
清中プラザ(阿智村 清内路振興室)駐車場
長野県下伊那郡阿智村清内路762-1
Mapcode: 313 879 146*42

 雪山歩きは好きなんですが、技術・体力・装備の3つともに貧弱なteppanが歩きに行く雪山は限られていて、愛知県内の里山か、鈴鹿の山か、南信州の里山がほとんどです。そんな狭い行動範囲の中で未踏だった南信州の高鳥屋山へ行ってきました。阿智セブンサミットのひとつで結構目指す人が多い山です。https://www.yamakei-online.com/yk/issue/achi2023/mountains/

 同じ南信州・駒ヶ根に「高烏谷山:たかずやさん」という名前も標高も似た山があって紛らわしいですが、こちらは「高鳥屋山:たかどやさん」と呼ばれます。※良く見ると「烏:からす」と「鳥:とり」で全く違います。登山道は阿智村からも飯田市からも複数ありますが、阿智セブンサミットに敬意を表して阿智村清内路(せいないじ)からのコースを選びました。


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 登山者用に阿智村・清内路振興室の駐車場が解放されています。ここは2010年に廃校となった清内路中学校の建物で、「清中プラザ」という愛称で役場の支所と介護サービスが入っています。


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 阿智セブンサミットの案内板には ”リヤを道路側に向けて駐車して下さい” との表示がありました


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 ここには飲料の自動販売機もあります


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 関所跡だった梨子野峠コース入口まで国道を約1キロ下ります。写真の建物は清内路小学校。旧清内路村はここ下清内路地区と上清内路地区の2個所に建物が集中しています。


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 郵便局と道路を挟んで反対側、ガソリンスタンドの塀の向こうに、


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 階段があったので近道できました


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 淡いグリーンの板壁と窓枠がお洒落な建物。個人のお宅?それとも公共施設なのかな?


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 軒下にぶら下がっていたのはこの地域の郷土食材「凍み大根」一度食べてみたいですね。


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 立派な関所の説明書きのところが峠道の入口。石碑には水戸浪士を通したために領地を召し上げられた飯田藩のことや、偽勅使を通した罪で高遠藩士が切腹を命じられたりしたことが記されていました。関所のお役人も命がけだったんですね~


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 「清内路街道水戸浪士の道」と書かれた標識と阿智セブンサミット標識


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 地元の方に言わせれば大したことないのかもしれませんが、気温マイナス6.5℃と寒い朝でした。


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 関所跡地上の尾根は「観音山公園」になっていて下清内路が一望できるようです。清内路街道にあった観音像をここに集めたそうで、三十三観音参りもできるようです。


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 この先支沢の案内標識を幾つか見かけました。こちらは”乳母の懐”という意味かな?


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 谷間を見下ろすとホダ木がたくさん並んでいました。


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 コーナーに取水施設と「アンコ沢」の標識。”アンコ”とはサンショウウオのことだそうです。


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 車道終点、2~3台駐められそうです。ここから山道になります。


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 しっかりとした鉄橋、昔は木製だったようです。


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 信濃路自然歩道の標識


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 古くから人馬が通っていた道なので歩きやすいです


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 ガイドブックに”親清水” ”小清水”とあった場所でしょうか?飲めそうでした。


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 壊れた木橋。この先にもうひとつ壊れた橋がありましたが、久しく補修されてないようです。


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 このコーナーの上あたりが梨子野峠ですが、道は右へ大きく迂回し折り返していました。


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 梨子野峠に到着


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 峠の休憩舎に信濃路自然歩道の地図が彫られた大きな木板がありました。


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 ここは西に御嶽山を眺めることができる場所、遙拝所を示す江戸時代の石碑が立っていました。


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 手水鉢 説明書きは文字が消えて読めませんでしたが、”雨が降るのでむやみに水をかき混ぜない事”と書いてあったそうです。大昔この地域では葉タバコを栽培していて、日照りが続くとこの手水鉢をかき混ぜて雨を降らせたという逸話があるそうです。


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 峠からは伊那谷南部の眺めが良いです。


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 この日の予定ルート近くに4つの三角点があるので、全てハントするつもりで来ました。おそらく2度目はないと思うので、峠から約600m西にある三角点も捜索しに行きました。


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 地形図を見てなだらかそうだと思ったんですが、実際に歩くとアップダウンがキツかったです。写真が目的地なんですが…


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 雪に埋もれて三角点が見つかりません。もしかして写真の石がガードストーンだったのかな?もうちょっと周りの雪を掘ればあったのかもしれません。


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 往復1時間無駄になりましたが梨子野峠に戻ってきました。ここはとても雰囲気の良い峠です。表記は”梨子野峠”と”梨野峠”の2つが混在してますが、どちらでも構わないのかな?


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 巨大な馬頭観音碑、古くから往来があったことを物語っています。


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 手入れが行き届いたカラマツ林


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 尾根道を梨子野山へ向かいます、西側半分がカラマツ植林で東側半分が雑木林になっていました。


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 途中から梨子野山の直登コースへ入りました、結構急なのでキックステップで登る。


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 写真の地点から東の尾根を少し下ると、


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 尾根の頭に三角点があります。


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 四等三角点「大平1314.88m」


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 三角点の横に山名標識が立っていました。梨子野山は南にある網掛山から眺めるとはっきりとしたピークが確認できます。なぜか?山SNSに登録されている山頂は写真の地点になっていますが間違っている様に思います、三角点のあるところが山頂とは限りませんので。


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 分岐まで戻って、北へ少し登ったここが梨子野山の山頂です。地形図で判断しますと標高は1340m+アルファ。


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 梨子野山の山頂は通常コースから外れていて、山頂から北へ笹藪道を下った写真の地点で合流しました。


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 雰囲気の良いササ尾根を緩やかにアップダウンしながら北上


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 松沢コース分岐地点に到着、ここから右へ高鳥屋山をピストンします。


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 着雪した木々は凍り付いていました。午後から気温が上がると融けて落ちてくるのでご用心。


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 山頂から400mほど手前の急斜面に差し掛かりました。尾根の直登は疲れるだろうなあ…と思っていたら、南側の山腹にジグザグ道が切ってありました。


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 折り返し地点に標識。陽当たりが良いせいで下山時には雪が融け、落ち葉が顔を出してして滑る滑る…


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 鞍部から標高差80mほど登ってようやく山頂が見えてきました。


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 山頂に立つ「阿智セブンサミット」標識。山頂標識が入った記念写真7山分を全部見せると記念バッジがもらえるキャンペーンをやっています。teppanはこの高鳥屋山で全山登頂済となりましたが、キャンペーン以前に登頂して標識を撮っていない山があるので、再登頂して写真を撮らなければもらえません。


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 山頂には二等三角点「高鳥屋:1398.11m」があります


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 山頂広場のすぐ南東に、


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 手作り感満載の小屋が建っていました


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 ネイチャートイレ?も完備


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 2006年に完成したという小屋は所々痛んでいましたが、とても居心地が良かったです。当初はちゃんと扉があった様です。


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 ランチは毎度ワンパターンなカップ麺。PPIHグループ(ドンキホーテ)オリジナルでサンヨー食品製造の「ジューシーで食べ応えのある かに風味かまぼこが主役のシーフードラーメン」という長~い名前の商品。フタを開けるとなかなかのインパクト。


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 伊那谷と南アルプス深南部の山々。小屋前に丸太から切り出した椅子がひとつ置いてありました(冒頭写真参照)その椅子に座って景色を眺めると贅沢な気分に浸れ、この山が地元の方に愛されていることがよく分かりました。使わせて頂いたお礼に、僅かながら小屋内の募金箱に整備費用をカンパさせていただきました。


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 下山途中で見えた富士見台高原と、


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 南木曽岳


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 分岐地点まで戻って松沢コースで下山します


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 しばらくは快適な尾根道


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 分岐地点から約400m程下った鞍部です。コースは左の山腹へ続いていますが、いったんこの上の三角点をハントしに行きました。


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 藪がかった尾根の頭を捜索すること3分、雪に埋もれていた四等三角点「松沢:1258.55m」をみつけました。最初の三角点が見つけられず出鼻を挫かれましたが、残る3つは予定通りハントできて良かったです。


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 鞍部から約300mの区間はとんでもない急斜面の山腹に狭い道が付けられていました。斜度40度以上、万が一足を滑らすと数十メートルの滑落は避けられないので緊張しながら通過しました。


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 山側を見上げると木が生えていません、積雪が多いと雪崩が起きそうな斜面です。


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 いったん山腹道が終わる地点。歩けるかどうか分かりませんが、雪が深い時はここから尾根芯を通った方が無難そうです。


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 その後も所々山腹道が続きました。日射しで緩んだ雪と落ち葉がメチャ滑るので、ここで初めてチェーンアイゼンを装着しましたが、すぐ雪団子になってしまいほとんど役に立ちませんでした。


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 山道の終盤は山腹のジグザグを下って沢に架かる鉄橋を渡ります。


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 橋を渡って登った所に傾いた小屋


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 小屋からすぐ車道に出ます、阿智セブンサミットの標識がありました。


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 スタッドレスタイヤを履いたバギー、久しく動いてないようでした。


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 枝に着いた氷は一日中溶けなかったようです


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 所々凍っている日陰の道路を用心しながら約1キロ下ります


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 この交差点を左へ300mほど下れば国道です


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 凍結防止剤(塩化カルシウム)自動散布装置


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 無事清中プラザまで戻ってこられました、山の神様に感謝。駐車場ありがとうございました。

(あとがき)
 梨子野峠を通るコースは古の峠越え道で歩きやすかったです。峠には馬頭観音碑や御嶽山の遙拝碑があり、眺めが良くとても雰囲気の良い所でした。次の機会があればぜひ飯田市側から峠まで歩いてみたいです。

 梨子野山から歩きやすい快適な尾根道をアップダウンしながら縦走すると、45分ほどで高鳥屋山の山頂に到着。山頂広場のすぐ下に手作り感満載の山頂小屋がありましたが、居心地も雰囲気も良くゆっくり休憩できます。
 下山は松沢コースを歩きましたが、途中に急傾斜の山腹を通る道幅の狭い地点があり、雪が乗ると危険度が高いと感じました。この日は積雪5cmから10cmと少なかったので慎重に通過しましたが、積雪期は通行止めにして尾根芯に冬道を通した方が安全だと思いました。


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 アフターはこちらの温泉で疲れを癒やしました


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 吊り雛飾り


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 お風呂上がりに八ヶ岳牛乳


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 帰り道に平谷村の「まつのや酒店」で南信州のお酒を調達してきました(^^


【コース状況】
・清中プラザ~観音山公園入口
 国道256号線の歩道を約1キロ歩く。積雪期は凍結に注意。

・観音山公園入口~梨子野峠
 観音山公園入口から約1.4キロ歩いた車道終点が登山口。谷沿いの道を1キロ歩くと梨子野峠。信濃路自然歩道になっている。

・梨子野峠~高鳥屋山
 尾根道の縦走、梨子野山手前が急登だが特に危険個所なし。

・松沢コース
 1258.1m三角点横から下り300m区間は危険なトラバース道。斜度40度以上はありそうな山腹に狭い道が付いていますが、万が一の場合数十メートルの滑落は避けられないので油断しないように。積雪が多い時は雪崩の危険もあるので尾根芯を歩いた方が無難。その後も大部分が山腹道なので谷側への滑落に注意する。

・松沢コース登山口~国道256号線出合(車道歩き)
 積雪期は日影で凍っているので慎重に。

【周辺情報】
(日帰り入浴)
・湯ったり~な昼神 http://yu-tari.com/
(清内路観光サイト)https://seinaiji.jp/

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