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【鈴鹿】新緑の御池岳 2022/5/18 [山歩き・ウォーキング]

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 コグルミ谷ルートのサワグルミ 新緑の季節を迎え若々しい葉が茂っていました。



 ※ルートログは実測ではなく手書きです。

 鈴鹿の御池岳は久しぶりです。お天気の良かったこの日、新緑シャワーを浴びに出かけてきました。

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 午前5時前、鞍掛トンネル西側にある駐車スペースからスタート。トンネルを抜けて東口へ向かいます。


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 トンネル東側にも駐車スペースあり。この時間駐まっていたのは1台だけでしたが、ハイク終了後にここを通った際には満車でした。
 この日はここからさらに国道を下ったコグルミ谷登山口から登り鞍掛峠へ下山する予定。トンネル東側から鞍掛峠までの山腹道が狭く滑落の危険があり怖いので、帰りはトンネル西側へ降りるつもりです。


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 朝陽が出てきました。


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 トンネル東口から約1.4キロ20分、66.8キロポストの先がコグルミ谷登山口です。


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 以前ここに駐車して歩いたことがありますが、実質1~2台分しかスペースが無く、度々路上駐車が起きる事からこのような看板が設置されたのでしょう。


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 コグルミ谷は普段水の流れはありません。大雨が降ると流れるようですが、脆弱な登山道は度々崩れて通行できなくなるようです。


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 ヤマブキソウ 時間が早かったせいか?花は完全に開いていませんでした。
 バラ科のヤマブキとは違いケシ科で有毒。葉の形には変異があり、セリバヤマブキソウ、ホソバヤマブキソウといった種類がある。種子には種枕(エライソオーム)と呼ばれる脂肪分・糖分が付着していて、アリに運ばせることにより種子を拡散させるそうです。(アリ散布植物 カタクリ・スミレ・フクジュソウ・ミスミソウも同様)


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 花が終わったヒトリシズカ。この後葉が大きくなりフタリシズカと区別がつき難くなるが、この時点では葉に光沢がある。


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 谷間でもない斜面から流れ出している「長命水」、口に含んでみると冷たくておいしいです。


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 ここが「コグルミ谷」と呼ばれる理由はサワグルミがたくさん自生しているから。”オニグルミ”に対して、サワグルミを”コグルミ”と呼ぶ様です。オニグルミの実は大きくて美味しいですが、サワグルミの実は小さくて食べられません。


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 上の写真に写っている3本のサワグルミです、なかなかの大木でした。


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 五合目標識


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 こちらが六合目のカタクリ峠(天ヶ平)確かにカタクリは自生しているが数は少ない。私が持っている34年前の参考書「鈴鹿の山と谷」には峠の名前は載っていないので、比較的最近になって名付けけられたものでしょう。この峠を乗っ越して東へ進みました。


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 真の谷を下っていきます。


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 チャルメルソウの花。ここ鈴鹿北部にはこの付近の山々の固有種「タキミチャルメルソウ」があるそうですが、種を比べてみないと区別はできないようです。


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 何度も渡渉を繰り返しながら下って行く。水深は浅いのでさほど難しくはありません。


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 藤原岳の稜線(白船峠)へのルート入口に近いキャンプ適地、焚き火の跡がありました。teppanも過去に一度、ここに泊まって一晩過ごしたことがあります。


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 チドリノキ この葉っぱの形だとそうは見えませんが、羽根の付いた種子がカエデの仲間だという証。クマシデやサワシバに似て側脈が多いが、葉が対生するのが区別点だそうです。


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 御池岳テーブルランド(山上台地)へ向かう急斜面にたくさん咲いていたニリンソウの花。ここ御池岳のニリンソウは花径1~2センチくらいの小さな花が多いです。


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 御池岳の「オオイタヤメイゲツ」は「21世紀に残したい日本の自然100選」に選ばれています。すでに21世紀となった今は「未来に残したい日本の自然100選」と名前を変えてフォトコンテストが行われている。https://www.shinrinbunka.com/news/shizen100/


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 ”イタヤ”とは板屋根の意で、見上げると葉が屋根のように重なって付いていることと、葉が大きく丸いのを満月に例えた名前だそう。イタヤカエデより葉が大きいから”オオイタヤ”+”満月=名月”ということらしい。御池岳にはこのカエデがたくさん自生しています。



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 林床にバイケイソウが繁る斜面。毒草でシカが食べないので鈴鹿北部の山々で隆盛を誇っています。これから6月に向かい背丈ほどの花茎が真っ直ぐ伸びて均整の取れた美しい花が咲きますが、珍しくないせいか?人気はありません。葉っぱでは区別できないのでコバイケイソウと混同されている方が多いですが、花の姿は一目で分かるほど異なります。ちなみに鈴鹿の山々にはコバイケイソウは自生していません。


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 急斜面を休み休み登ってようやくテーブルランドの端っこ(1194m独標ピーク)に辿り着きました。


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 標高1000mを越え、長さ約3キロ、幅約500メートルにも及ぶ広大な山上台地。teppanは勝手に「鈴鹿の空母」と呼んでいます。写っているのはほんの一部ですが、写真の姿が”テーブルランド” 呼ばれる所以です。昔は歩くことも困難なほど一面笹藪だったそうですが、今は想像することすらできません。山の植生は時と共にどんどん変化していくようです。


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 テーブルランド最東端、石灰岩が露出する「東ボタンブチ」からの眺め。


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 昨年4月に土倉谷まで下降した際に使った尾根と3ヶ所の鉄塔が見える。


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 良いお天気に恵まれ鈴鹿中部の山々が一望できました。(静ヶ岳・竜ヶ岳・釈迦ヶ岳・御在所岳・雨乞岳・綿向山など)


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 写真は「黒のドリーネ」、なんと底には雪が残っていました。ここから西の端にある鈴北岳をめざします。まだ訪問したことのないドリーネや池を巡りながら行きましょう。


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 「雫池」が見つけられず次の池へ向かっているところ。後方の林がテーブルランド最東端のピーク(標高1180m)です。ここまで急斜面を登ってきたせいもあり体力の消耗激しく、緩くても登りが辛いです…


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 1194mピークの西麓あたりにある「奥の池」


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 「青のドリーネ」
 数ある御池岳ドリーネ群の中でも抜群の存在感を誇る。雪の季節に空が反射して青く見えたことから名付けられたと聞きます、お洒落な名前ですね。


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 「東池」


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 このドリーネが「龍神のヌタ場」と呼ばれる場所なのだろうか?良く分かりません。


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 目立つ3本のブナは奥の平のランドマーク。


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  荒涼とした「奥の平」1241m独標。御池岳は東西のほぼ中央に最高点「丸山」がありますが、奥の平は東側で最も標高が高い地点です。ちょこんと頭だけ見える山はお隣の藤原岳。


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 奥の平から南側の「ボタンブチ」と「天狗の鼻」を眺めたところ。テーブルランドの南側は東から西まで絶壁が続いていますが、そのガケの上ある人気スポットです。その先の尾根筋に見える三角形のピークが「天狗堂」です。


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 ここが御池岳で、そして鈴鹿山脈で最も標高が高い「丸山」です。”御池岳山頂”の杭が立っています。多くのハイカーで賑わっていました。厳密に言うと(1247m独標)となっている最高点は写真の場所から60mほど南に下った地点ですが…


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 丸山からさらに北西に下って行くと小さな「山西池」、水が少なくてヌタ場のようです。なかなか場所が分からずウロウロしてしまいました。


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 こちらがオオイタヤメイゲツの花です。


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 さらに北西へ尾根を下ると水が枯れてヌタ場のような池、おそらくここが「上池」ではないかと思われます。尾根上の意外な場所にありました。


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 毎回代わり映えのしないカップ麺と総菜サンドのランチ。この日はマイナーメーカー同士?の組み合わせです。ヤマザキ「ランチパック」は手軽に食べられるサンドイッチとして広く認知されていますが、実はフジパン「スナックサンド」(写真)はランチパックより10年近くも前から販売されていたんですね。すっかりシェアを奪われていますが、ラインナップを充実させ巻き返しを図ろうとしているようです。https://www.fujipan.co.jp/product/snack/


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 休憩場所からは鈴北岳が良く見えました。


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 オオイタヤメイゲツを見上げたところ。部分的に濃い影になっていることからも分かるように、葉が重なって板状に見えるところが ”板屋:イタヤ” と名付けられた理由の様です。


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 「中池」ここから同じ様な池の写真が続きますがご勘弁を(^^;


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 ここが「平池」なのでしょうか?ほとんど干上がっていてヌタ場と呼ぶにしても無理があります。


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 「サワグルミの池」名前のとおり池畔にサワグルミの木がありました。


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 「ウリハダカエデの池」どの木がそうなのかは良く分かりませんでした。


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 「南池」


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 「真の池」鈴北岳から丸山へ向かう登山ルート脇の分かりやすい場所にあります。


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 昭和32年(1957年)4月の遭難慰霊プレート。現在では考えられないが当時の4月はすごい積雪量だったのでしょう。


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 慰霊板の元で咲いていた野草、たぶんハクサンハタザオだと思います。


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 直径約18m、御池岳で最大の「元池」 大昔ここで雨乞の儀式が行われていたのではないか?とのことです。


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 鈴北岳頂上 周囲に遮るものがなく360度の展望が楽しめる。条件が整えば、白山・能郷白山・御嶽山・乗鞍岳などを眺める事ができる。山頂と言うより単なる尾根上の盛り上りだが、北方向や西方向から眺めると立派なピークに見える。


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 西には鈴ヶ岳の頭と、その向こうに琵琶湖が見えます。


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 鈴鹿山脈最北端に位置する霊仙山を見ながら展望抜群の尾根道を行く。あの山ではヤマシャクヤクやエビネの花が見頃を迎えている様です。


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 鞍掛峠に到着。ほとんどのハイカーは東側(右)へ下りますが、私達は車が駐めてある西側(左)へ下ります。


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 比較的東側のルートより安全ですが、道幅は狭く急斜面に付けられているので油断は禁物。


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 途中から植林地の中のジグザグ道になり、下りきればマイカーが待っている駐車地に到着です。


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 ハイク後は三重県いなべ市にある阿下喜温泉に立ち寄って疲れを癒やしてから帰りました。





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  (森のクマさん)見頃を迎えていましたが3年前に比べて株数が減った様に思います。何とも変わったデザインの花でちょっとグロテスク。平敦盛を討った熊谷直実に由来する名だそうです。



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 エビネはこれから見頃を迎えそうです。

タグ:鈴鹿の山
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