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[次項有]2022年2月より新着記事はブログ「てっぱん家2」に移行しました、これまで同様よろしくお願い申し上げます。
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【近江鈴鹿】鍋尻山・リョウシ 妛原から周回 2023/3/15 後編 [山歩き・ウォーキング]

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 リョウシ山頂直下の展望地から霊仙山



【駐車地】滋賀県犬上郡多賀町大字河内妛原 道路脇スペース
Mapcode: 101 327 199*42


 福寿草巡りで鈴鹿山脈の鍋尻山とリョウシへ、後編は白谷橋からリョウシの稜線に取り付くところからスタートです。前編はこちらをクリック→https://teppan2.blog.ss-blog.jp/2023-03-18


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 権現谷林道を下って白谷橋まで来ました。ここは権現谷と白谷の出合地点、橋を渡って前方に見える尾根に取り付きます。


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 ガレガレの急斜面は浮き石だらけ、落石を起こす確率が限りなく高いので細心の注意を払って登ります。


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 平均40度近い急斜面、無くても登れないことはありませんが万全を期して補助ロープを出しました。真下に見えるのが権現谷林道です。ここは危険な山腹から早めに稜線へ移動した方がベター。


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 稜線まで移動すれば一息つけますがまだ急です、両手両足の四駆で登る。


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 斜度が緩くなって安心して歩けるようになったあたり。


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 このあとリョウシまで稜線歩きですが、石灰岩ゴロゴロで歩きにくい地点が何度か現れペースが上がりません。


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 ひとつピークを越えて標高560m付近の鞍部、福寿草の群生地に着きました。


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 面積はさほどでもありませんが、密集度は私がこれまで鈴鹿の山で見た中ではNo1です。


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 鍋尻山と違い、こちらの福寿草は見頃でした。


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 これはミスミソウに似ていますがスハマソウかな?


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 岩にしがみつく根性木


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 その後もリョウシへ向かう途中で所々群生が現れました。花壇や鉢植えの福寿草も悪くないですが、野生の福寿草はひと味違います、厳しい環境で健気に花を咲かせている姿に愛おしさを感じますね。


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 苔が着生した石灰岩だらけの稜線はとても歩き難い、葉っぱを触ると痛いカヤの木が行く手を阻む地点もあって難儀しました。


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 ようやくリョウシ頂上が見えてきてホッとしました。途中で福寿草撮影会はありましたが、白谷橋からここまで標高差360mに2時間半かかりました。


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 山名標識 名前の由来はなんでしょう?やはり”猟師”と関連があるのかな?


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 山頂から100mほど北西に下ると石灰岩が集積する展望地があります。


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 南東に今朝登った岳ノ畑と鍋尻山


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 そして北側はこれ!この角度から間近で霊仙山が見られるのはこの場所ならでは、せっかくリョウシに登ったならぜひ訪れたい地点です。


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 毛の生えた平たいカタツムリ


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 毎度ワンパターンなカップ麺ランチは最近売り出された「ねぎ塩ヌードル」、鶏肉ベースの焦げ目が付いた謎肉入。焼き鳥風味の調味油付きですがteppanはそんなの要りません。ひとつ前の塩ヌードルも燻製風味だったので買いませんでした。以前の”SIO”が好きだったのに…日清さん再販してよ~(><)


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 リョウシの山頂から北東へ下って鋭角に右ターンすると、途中から東へ伸びる尾根があるのでそちらへ入ります。ここは分かりにくいので注意。


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 気温は日陰で14℃。まだ3月なのにリョウシへ登る途中の稜線は日当たりが良く暑いくらいでした。


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 コザトの手前あたり、リョウシの登りでやられてすでにヘロヘロです。


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 ビッシリ生えていたイワカガミ、4~5月が花期です。


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 樹木の間から南に御池岳と鈴ヶ岳、残雪が見えますね。


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 コザトの山名標識 参考書にも名前の由来は分からないと書かれています。周りを霊仙山の巨体と、他の並行する尾根に囲まれ目立たないが、霊仙山の最高点から伸びる尾根上で最も大きな山体を持っています。


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 コザトに埋設されている三等三角点「霊山:829.79m」”霊山”とは霊仙山の古名だそうです。


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 同じく霊仙山から伸びる尾根にある最高点がソノド(霧ヶ峰)、コザトの尾根から東に谷を2つ隔てています。


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 尾根の西側にはいつの間にか霊仙山・近江展望台が真横で大きくなっていました。


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 コザトから北へ続く尾根をP798、P782を通りアップダウンを繰り返しながら進みます。P798の先は尾根が広いので下る方向に注意が必要です。尾根芯が藪がかっているところが多く、尾根を西側に少し下がったところにテープマーカーが付いていました。


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 灌木の切れ目から御池岳の遠望。


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 P782からヤセ尾根を下ったところで地形図に載っていない林道に出ました。


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 左前方に見える植林の尾根を西へ下ります。尾根伝いに行く予定でしたが、林道を利用してショートカットしました。


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 歩く予定だった尾根を見上げると立ち枯れになっていました、この付近は倒木だらけで歩き難かったのですが、どうして枯れてしまったのでしょう?


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 ショートカットを試みた斜面は倒木だらけで難儀しました。目的の尾根も植林です。


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 林業用の残置ワイヤ


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 この地点(681m独標)が鈴鹿300山のひとつ「石岳」、ピークと言うより尾根の頭です。


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 石岳は西内正弘氏著「鈴鹿の山 万能ガイド」の巻末にある「鈴鹿山地の三百山一覧」に最高峰・御池岳:標高1240mから勝ヶ谷:標高200mまでのリストの中に載っているピークのひとつです。あえて”ピーク”と書いたのは、この石岳のように”山と呼ぶにはちょっと無理があるな”と思うピークがけっこう載っているからです。

 300山全ての登頂を果たした人や、チャレンジしている人も少なからずいらっしゃいますが、奥深くて時間が掛かったり、登山道のない山が多く、危険が伴い経験と体力が要求されるので、里山と言えども大変だと思います。


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 ピークから南西に伸びる尾根を下ります。植林の中を緩やかに下って行くとやがて二次林に変わり、石灰岩がゴロゴロとした尾根になってきました。


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 谷底の手前標高差約80mが急で、立木につかまりながら下ります。


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 アブラチャンか?ダンコウバイか?サンシュユか?それともクロモジ?シロモジ?この時期は似た花が多くサッパリです。


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 「行者の谷」の底に到着。


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 降りたところの川原にも福寿草の群生がありました、ここも株数が多いですね。


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 伏流水で流れのない涸れ谷を下ります。古い林道がありましたがズタズタに寸断されていました。


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 石灰岩ゴロゴロの谷底、両岸とも壁の様な斜面で深く浸食された谷です。右岸と左岸を行ったり来たり、歩きやすそうな場所を探しながらの下り。


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 こんな谷間にも福寿草が咲いています、今日は福寿草三昧の一日でした。


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 権現谷出合に近くなってきたあたりに最初の固定ロープ地点、ロープの手応えを確認してから慎重に下る。


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 程なくして2つめの固定ロープ地点。この2個所はロープがないと上り下りは難しかったです。


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 権現谷出合に到着、橋を渡って林道権現谷線に合流。


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 元行者窟の鳥居、岩壁の間に役行者が祀られているそうです「奥権現」。集落から近い場所にも「口権現」の祠があるようです。毎年5月と9月にお祭りがあるそうですが、現在行われているのかどうか分かりません。


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 両岸から岩壁が迫る権現谷林道。


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 上流からここまで涸れ谷でしたが、写真の砂防堰堤から突然水流が現れました。


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 対岸の巨岩の下から流れ出る伏流水。


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 林道脇の地蔵尊


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 駐車地が見えてきました。時間を要しましたが、なんとか日没前に戻ってこられて良かったです。



(あとがき)
 現地の群生地はピークを過ぎていましたが、鑑賞に堪える花も多くそれなりに楽しめました。鍋尻山の南麓にある保月集落でも旬な福寿草の花をたくさん見かけました。

 次の目的地はリョウシ。白谷橋から尾根の末端に取り付きましたが、ガレガレガラガラで浮き石だらけの斜面に苦戦しました。リョウシに続く稜線もカルスト台地特有の石灰岩ゴロゴロで歩きにくかったです。
 標高560m付近の鞍部にある福寿草群生地は株数が多く、密集度はこれまで鈴鹿で見た中でも一番でした。その後稜線をリョウシへ向かう途中でも群生している地点が幾つかありました。

 リョウシの山頂は雑木林で明るく雰囲気の良いところ。北西の支尾根を少し下ると石灰岩が集積する展望地があり、そこから眺める霊仙山は特に素晴らしかったです。もしリョウシに登る予定があれば、ぜひ訪れてみて欲しい場所です。

 当初計画ではコザトを登頂後霊仙山南麓の林道を通り、笹峠~今畑~妛原の予定でしたが、私達のペースではゴールが遅くなりそうだったので、行者の谷を下降して直接妛原へ戻るコースにしました。下降した行者の谷でも群生を見つけたりで、福寿草三昧の一日となりました。行者の谷は石灰岩ゴロゴロの涸れ谷で歩き難く、かなり時間を要しましたが、何とか日没前にゴールできて良かったです。

(コース状況)
【妛原集落~岳ノ畑・鍋尻山】
 岳の峠手前と鍋尻山北面直下はハッキリとした道はなくヌルヌルとした土で滑りやすい。高みを目指してひたすら登る。
【鍋尻山~保月集落】
 整備された登山道で歩きやすい。
【保月~白谷橋】
 今回は保月集落から南へ尾根を乗り越えましたが、集落から車道を歩いても行けます。
【白谷橋~リョウシ】
 白谷橋の取り付きは浮き石がゴロゴロした急斜面で落石が起きやすい。グループで登る場合は後続に落石を当てないよう細心の注意が必要。稜線に乗った後も石灰岩が集積した地点が幾つかあるので歩きにくい。
【石岳~行者の谷~権現谷出合】
 石岳から南西に延びる尾根を緩やかに下って行く。下部は石灰岩がゴロゴロした尾根に変わる。谷に降りる手前標高差80m程が急なので転倒に注意。
 行者の谷は水流が無く涸れ谷。所々段差が大きく、右岸左岸の移動を繰り返しながら歩ける場所を探しながらの下り。権現谷に近い地点で2個所フィックスロープを使って降りる段差がありますが、ロープの強度は今のところ十分だと思います。

タグ:鈴鹿の山
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