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[次項有]2022年2月より新着記事はブログ「てっぱん家2」に移行しました、これまで同様よろしくお願い申し上げます。
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【飛騨】天生県立自然公園 9月 2023/9/7 [山歩き・ウォーキング]

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 カラ谷遊歩道


天生峠(あもうとうげ)駐車場 岐阜県飛騨市河合町天生

 春から秋にかけて様々な野草と樹木の花が咲く天生湿原、季節と共に植生がどう変化していくのか見てみたくなり、6月より毎月訪れています。この日は今年4度目の訪問となりました。

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 例によって東海北陸自動車道・ひるがの高原SAで朝食(AM5:00頃)
 どうして毎回ここなのか?を説明しますと、天生峠は自宅から高速道路を使って片道約200Km/3時間、午前7時にハイキングをスタートするには午前3時には家を出なければなりませんが、自宅で朝食を食べるには早過ぎるので途中で食事休憩を取る必要があります。
 時間的にちょうど良い位置にあり、24時間営業のコンビニがあるのがこのSAを選ぶ理由です。フードコートの営業時間が8:00からで利用できないのが残念。大日ヶ岳(写真)はこれまでで一番良く見えました。


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 この日は夜間工事で飛騨清見ICの先が6:00まで通行止めだったので、荘川ICで降りて国道156号で白川まで向かうことにしました。写真は御母衣ダム、岩石を積み上げたロックフィル式です。


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 午前7時前に天生峠の駐車場に到着、駐車車両は同じジムニー1台だけでした。


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 駐車場の法面で咲いていたハクサンシャジン、花は終盤でした。横倒しになっていますが、株の高さは2メートル以上はありそうです。今年6月に来た時スタッフの方に場所を教えてもらった野草で、天生ではこの株だけだそうです。3ヶ月経ってようやく花を見ることができました。


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 受付前で群生していたキンミズヒキ。


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 整備協力金500円/1名を払って入山。 
 受付のパトロール員の女性に、”今年4回目の訪問で10月もまた来たいです”と言うと、”冬枯れの季節(11月)がまた良いのでぜひ来て下さいね” とおっしゃる… そう言われると来てみたくなるけど、どうする?teppan(^^


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 アケボノシュスラン


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 谷沿いの歩道を湿原へ、ブナの原生林が素晴らしい雰囲気です。


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 湿原北分岐を左へ。湿原の周囲は木道がグルリと設置されていて、時計回りの一方通行になっています(1周約700m)。


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 ササユリです、先月に比べると実が太ったようですね。


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 真っ先に目に飛び込んできたのは紫色が目立つエゾリンドウ、湿原の中や周囲でたくさん確認できました。


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 湿原の中州にある匠屋敷、祠の脇にはミツバオウレンが群生しています。


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 中州にあるナラの木。初めて見た時はミズナラかと思ったのですが、亜高山帯に分布する矮性のミヤマナラだそうです。実が付いていました。


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 天生第2湿原はここにある中で最も大きな高層湿原で、標高1400mに位置しています。「高層」「低層」とは、標高ではなく泥炭の堆積具合で分類するそうです。高層湿原は泥炭の堆積量が多くなった状態で、いづれは木が生え陸地化していく前の段階だそうです。


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 木道脇に生えていたツルリンドウ、こんなにたくさん花が付いているのは初めて見ました。この時間はまだ花が開いていませんでした。


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 水面に映る空。手前の葉はミズバショウ、7月までは巨大な葉を茂らせて目立っていましたが、もうすぐ地上部が枯れてなくなりそうです。


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 湿原南分岐、ここから南へ下ってカラ谷へ。


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 すぐ南にあるカラ谷湿地は小さいですが、シラヒゲソウをすぐ近くで観察できるのが良いです。


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 橋はつい最近架け替えられたばかりのようでした。


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 ミゾソバ


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 カラ谷分岐(左:木平湿原方面 右:カツラ門・ミズバショウ群生地方面)


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 シシウドの花は実になっていました。


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 サラシナショウマのアップ


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 こちらはサラシナショウマの実


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 背の高いオオウバユリ、こちらも1ヶ月前からすでに実でした。


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 テンニンソウの群生。


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 ハナバチが群がっていました。


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 キツリフネの群生


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 ミヤマニガウリ、行き場を失った蔓の先がクルクルになっていました。


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 ハクサンカメバヒキオコシの花も盛りでした。


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 サワフタギの実、これから青く変化していくのかな?


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 ミズバショウ群生地。近づけないので詳しくは分かりませんが、シラヒゲソウが群生しているようでした。


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 気温は18℃で涼しかったです。


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 実が赤くなったトチバニンジン


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 色づき始めたツタウルシ


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 カツラ門休憩所


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 カツラの巨樹が並ぶ


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 ロープで整列するミヤマニガウリ


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 何を撮っていたかと言いますと…


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 こちらです


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 ミヤマカタバミ? 


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 2種類の実が落ちていました。赤いのはタケシマランですが、上の変わった形は帰ってから調べてみたら、ツノハシバミという木の実で食べられるそうです。和製ヘーゼルナッツとも呼ばれ美味しいそうですよ。


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 クロクモソウの花も旬でした。小さくて手持ち接写ではなかなか上手く撮れません。


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 木平湿原へ


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 先月と見た目は変わらない木平湿原、標高は1600mほど。天生第2湿原と比べてさらに陸地化が進んで貧栄養なため、植物の種類も限られています。


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 モウセンゴケの花は終わり。


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 ミズゴケと一緒に生えていた極小のオトギリソウ、コケオトギリでしょうか?


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 赤トンボらしい色になったアキアカネ。先月は歩いているとぶつかりそうなくらい大勢飛び交っていたのに、この日はほとんど見かけませんでした。避暑が終わって、みんな里へ下りていったのでしょう。


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 木平湿地近くのベンチでお昼休憩。


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 いつものワンパターンランチです(^^;


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 巨樹に絡みつくツルアジサイも色づいていました。


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 中心が朽ちてもなお生きているブナ。


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 ツタウルシは生育場所によって小葉の大きさにかなりの差(3cm~15cm)があります。この株には実が付いていました。


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 淡い紫色のキノコ


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 シラヒゲソウの実がこちら


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 実が開くとタネが現れます。ネコノメソウの仲間がそうなんですが、雨が降るとタネが落ちるタイプなのかな?



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 こちらはアカバナの細長い実を開くと出てくるタネです。


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 クマ除け用に叩く一斗缶。teppan家の方言では、空き缶は「カンカン」、一斗缶は「ガンガン」って言います。子どもの頃は、溜めておいた空き缶をボッコ屋さんがリヤカーで回収に来ました。


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 第2湿原の南側分岐まで戻ってきました。時計回り(左へ)で登山口へ。


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 湿原北分岐


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 往きに見つけたタマゴタケ、帰りにも覗いてみたら少し伸びていました。毒キノコが多いテングダケ系ですが、これは食べられるそうです。teppanは食べた事はありませんが…


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 無事登山口まで戻ってハイキング終了。

 天生県立自然公園は初夏のミズバショウとサンカヨウの花が良く知られていて、6月・7月は大勢のハイカーさん達で賑わいますが、8月以降は訪れる人もグッと減ってきます。
 平日のこの日、駐車場はマイカーを含めて3台だけ、おかげで自分達のペースでゆっくり静かなハイキングを楽むことができました。
 今の時期に見られる花はかなり減ってきますが、アケボノシュスラン・エゾリンドウ・ウメバチソウ・テンニンソウなどが見頃でした。
 夏の間に咲いていた植物が実を付けるのもこの時期で、花だけしか見たことがなかった植物に鮮やかな実が付いているのを観察するのも、また違った趣があり面白かったです。

 ※今回見かけた植物をまとめた備忘録アルバムはこちらです↓
 https://teppan2.blog.ss-blog.jp/2023-09-13



 ハイキングの後は?
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 萩町展望地からの白川郷合掌造り集落


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 畑では蕎麦の花が咲いていました。


 木曜日は白川郷で日帰り入浴できる宿が定休日なので、直近2回は白鳥にある温泉施設で入浴してから帰りましたが、この日は美並にある「子宝の湯」に立ち寄り湯。8年前に入って以来2度目の訪問です。
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 ”日本まん真ん中温泉”のキャッチフレーズは1980年~1995年の間に行われた4回の国勢調査で、美並村(現郡上市)が日本の「人口重心」であったことに由来します。重心は東へ移動しており、最新の調査では岐阜県関市になるようです。”子宝の湯”というのは近くに安産に御利益のある子安神社があることから。


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 ここはなんと!長良川鉄道の駅舎がそのまま温泉施設になっています。電車から降りて即温泉へなだれ込めるというユニークさ、20:00まで営業している食堂が併設されているので、仕事帰りに温泉に入って晩ごはんもOKです。電車旅の途中で立ち寄るのもいいかもしれません。


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 ガラス扉の外がホームです。館内から直近の発車が何分後か一目で分かるよう信号機もあります。


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 ノンアルコールビールのおつまみに「明方ハム」をオーダー。「明方:みょうがた」とは、合併して郡上市になる前まで存在した明方村(名宝村)に由来します。
 このハムは1953年に地元農協が畜産振興を目的として開発したのが始まりだそうです。ルーツを同じくする「名宝ハム」とともに昔ながらの製法で作られている高級ハムで、現在ではteppanの住む地域のスーパーでも売られるようになりました。


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 子宝カルビ丼 830円。近頃の円安に伴う材料高のおり、この値段と質に拍手です。



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